私は悩み事をあまり人に話さない。
話したところで、私の悩みの10分の1すら伝わらないことを私は知っている。
それは上っ面であって、悩み事の真髄はきっと経験した人にしか分かり得ない。
悩みが大きく、重要な悩み事になればなるほど
誰かの意見に左右されることが嫌で、
とにかく自分で考えて、悩んで悩んで悩み抜いたうえで、
自分で答えを出したいから、そんな時は母親にすら話さない。
自分の中で答えが見つかるまでは。
特に母親の言葉は
我が子を想う気持ちがひしひしと伝わり
我が子を守り、我が子が傷つかない方向への偏りがあるからこそ、
物事をフラットに考えたい私は母親に話さない。
悩みの渦中にいるうちは。
だけど母親のすごいところは、
そんな私の心を見透かしているところだ。
電話をして母の声を聞くと
きっと泣いてしまいそうになるからと
電話をしない日が続いたり
母親の目を見て話すと感じ取られてしまいそうで
忙しい振りして会わない日が続くと
なんの連絡もなしに、ピンポーーーーン!っと家に駆けつけてくる。
そして私の顔を数秒見つめてはにこっと笑って、
孫たちをぎゅーっと抱きしめて
いつもと変わらずの様子でいてくれる母さん。
あえて私に言葉をかけることはせずに
ただただその存在だけで、そっと私の心に寄り添って
『大丈夫だよ』と温かなパワーを届けてくれる母さん。
私も母親になって5年くらいかな?
温かなものをたくさん持った母親に育ててもらった私は、
私も子供たちにそんな温かなものをたくさん与えてあげたいと試行錯誤の日々。
だいじょうぶ。きっと、だいじょうぶ。