人生で初めて友人が亡くなった。
元職場の同期。愉快で熱い人だった。
話も気も合うから、2人で飲みに行くことも多々あった。
異性だけど、お互いにお互いの性を気にしたことなど恐らくない。
それくらい、その人の前ではいつも飾らず、そのままの自分でいることができた。
そんな数少ない私の友人が、亡くなった。
いや、亡くなっていた。
たまたま開いたSNSで、元職場の同期たちがその人に向けて想いを綴った投稿が掲載されているのを見て知った。
ただただ、ショックだった。その呆気なさ。儚さ。
投稿されている手紙には
「最期に顔を見て、お別れを伝えることができて良かった」
とあった。その文字が余計に私を寂しくさせた。
「私も知っていたなら、顔を見てお別れしたかった」
なんで?どうして?のやりきれない気持ちは無理矢理葬り去らないと、ずーーーっと引きずってしまいそうなほどだった。
あれから半年。ふと思う。
もし私が早くに死んだら、私の両親はどうやって友人に知らせてくれるだろう?
友人の話はよくするけど、連絡先まではさすがに知らないはず。
でもきっと、私の数少ない友人たちは、私と最期のお別れができなかったとしたら、とっても悲しむだろう。寂しく思うだろう。
次母さんに会う時に、私の友人の連絡先一覧表をそっと手渡しておこう。
私の大切な友人の心を傷つけないためにね。